No.209

毎週金曜日に会社の部長が出してるレポートを毎週読むんだけど、頭に入れる意味も込めて自分なりに要約を書いてみたい。続かない気がするけど…。*1

  • 米国10-12月期は総じて好決算(S&P500ベース 前年同期比+204.2%,コンセンサス+185.3%)。然し株価はその後反落。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=adC1DX_0zu3s
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aYHRofqWPR1g

  • つまり、米ハイテク株は典型的「好業績織り込み済み・出尽くし」パターン。米国市場はこれまでの政策主導(景気刺激策+FRB金融緩和策)による株高局面(NASDAQ:09.3安値1,265→1/11高値2,326。約8割の上昇)を過ぎ、既に爛熟期にある。
  • これを踏まえれば、現在の日本企業決算を受ける市場も「好決算→一段高」とは考えられない。日本株投資戦略において、海外主要市場の動向は極めて重要。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aYrCgGdwzDTk
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aI174NR1TBQo

  • 現在進行中の日本企業10-12月期決算に多く見られる「10-12月期情報修正、3月通期見通し据え置き」パターンに対する市場の見方は総じて売り。重要なのは、落ち込んだ後の変化率だけではなく、利益の絶対水準。
  • 冷静に投資環境を見回すと、1,ボルカー・ルール 2,中国・インドの金融引き締め姿勢 3,「PIGS」を中心とするソブリン・リスクに囲繞(いにょう)されていることに気づく。
  • PIGS各国のソブリン債CDSスプレッドは上昇。

1,ギリシャ:100.2bp(8月)→428.2bp
2,ポルトガル:44.5bp(8月)→229.5bp
3,スペイン:54.9bp(8月)→170.8bp
4,イタリア:56.7bp(8月)→152.3bp

  • PIGSの混乱は、1,世界的株安 2,ユーロ安 3,外国人投資家のリスク許容度低下によって日本市場にも大きく影響する。
  • 3月SQ前後までは、基本トレンドはベア。

現状、好業績織り込み済みの地合いに 1,ボルカー・ルール 2,中国・インドの金融引き締め姿勢 3,「PIGS」を中心とするソブリン・リスク、更に 4,トヨタ問題も加わり、リスクマネーは急速にシュリンクしている状態。外国人動向を見ると、1月1,2週はそれぞれ現物先物合計で+8,967億円、+5,380億円の買い越しだったのに対し、3週は+642億円買い越し、4週は遂に-2,084億円売り越しに転じており、変化の兆しが見える。雇用統計、G7(特にPIGS問題、景気見通し、ボルカー・ルールに関して)の判断はしっかりしておきたい。ただしこの環境下においても、ユニ・チャームや日電産、テルモDENAなど、最高収益クラスの決算を見据える企業も散見される為、押し目は拾っておく必要がある。

*1:大げさだけど一応、著作権に引っかかるだろうからURLなどはレポートのリンクなどは書かないでおく。