山田有人
- 作者: 山田有人
- 出版社/メーカー: 税務経理協会
- 発売日: 2008/11/12
- メディア: 単行本
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孫は卓越したビジョナリーである。〜〜
(まだガレージカンパニーに過ぎなかったヤフー創始者のジェリー・ヤンらと始めて会った際、)孫はその場で5%の出資と、ソフトバンクが60%の保有比率で日本法人を設立することを決めたといわれている。また、翌年には同社の35%の株式を100億円で購入している。p49-50
- SB:03年買収したあおぞら銀行株の売却益をブロードバンド事業(ソフトバンクBB)の運転資金に。その後、04年日本テレコム、06年のボーダフォン日本法人買収を経て電話事業へ参入、NTTgroupらと肩を並べる企業に。
- SBI:元ソフトバンク・ファイナンス
(日産元CFOティエリー・ムロンゲは)ワールド・ヘッド・クォーターが取引する金融機関はどことは決めず、その時その時で最も有利な条件を出してくれる相手と付き合うことにした。この改革は、日本のメーンバンク制度に対する挑戦でもあった。p88
- メーンバンク制度:高度成長期には慢性的に資金不足であった企業に安定的かつ速やかに資金を提供し、産業発展を支える役割。しかし現代は…。
縦割り組織の問題点としては、次の点が指摘されている。
1,部門間のセクショナリズムが働いて、会社全体の利益より部門の利益を優先させることが生じる。
2,部門間の壁により、部門をまたがる、新戦略、新商品、新サービスが生まれにくくなる。p90
ムロンゲの最大の功績は、単に有利子負債の金額を減少させたということではなく、セクショナリズムが横行する縦割り組織の中で、「利益率」という単純で分かりやすい共通の基準を明確に示し、会社全体を一つの方向に向かわせたことにある。p91
- 日本企業は伝統的に、株式持ち合いの下、株主の存在を軽視し経営者が業界一位やシェア拡大を目指した。現代のような他品種・少量ベースが求められる場合、売り上げ増=利益増ではない。
- 簿記や会計の分野では国際財務報告基準(IFRS)が作られ、本当の世界共通言語となりつつある。これから会計を学ぶ者にとってはチャンス。
CFOが扱う情報は「過去の実績」から「将来の計画」へ、また、そのマインドも「スペシャリスト」から「ジェネラリスト」へと守備範囲を広げなければならない。p158
(利益額に対する法人税の比率…GE15.5%(07年度)、トヨタ38.2%、NTT42.7%)これは、日本企業とGEが競争した場合、日本企業がどんなにコスト削減にがんばっても、税金というコストによって負けてしまうことを意味している。また、株式市場においても、利益の84.5%が株主に残る企業と、利益の半分しか残らない企業では、投資家からの人気度は明らかに違ってくる。p203
ハンドルを握って行き先を決めるのがCEO、アクセルを踏むのがCOO、そして、車のブレーキをかけるのがCFOという役割分担になる。p226
最近何事にもこう情熱的になれなくて困っている。もっとなにか夢中になれるものを見つけたい。なんというか、将来の目標を立ててそれに向けてコツコツと…とかじゃなくて、もう何も考えずにそればっかり打ち込めるような…。仕事がそれになれば一番良いと思う。とにかく仕事を義務にしたくないんだよなーーーー