森達也

世界を信じるためのメソッド―ぼくらの時代のメディア・リテラシー (よりみちパン!セ)

自分はもちろん戦争が嫌いだし、ましてや直接戦争に加担するなんて絶対にごめんだと思っているけど、もしも今、新聞やテレビといった全てのマスメディアが「このままでは日本は○○に侵略され、植民地となる。国民は戦争によって国と自分の命を守らなくてはならない…」などというメッセージを発信してきたら、自分だけが絶対に戦争と無関係でいられると言えるかと言われれば、言えない。このことが自分にとってのメディアの影響力の大きさを証明している。気がするけどなんか違うな。まあいいや。

〜〜事実も、どこから見るかで全然違う。つまり視点。思い出してほしい。事実は、限りなく多面的なのだ。P127

その複雑な多面体が事実。でもこれを正確に伝えることなどできない。だからメディアはどれか一点の視点から報道する。P128

なぜならそのほうが視聴率や部数は上がるから。