日はまた昇る

日はまた昇る (岩波文庫 赤 326-1)

日はまた昇る (岩波文庫 赤 326-1)

読むものが家になかったので久しぶりに読んだ。今は新訳が出ているようだけど、俺が持っている谷口陸男氏の訳は翻訳として評判の良いものなのだろうか。読みやすくはない。けど、解説に谷口氏が書いているように

それは行と行の間や余白に非常な意味と悲痛な嘆きをいっぱいたたえながら、表面はあくまでも皮肉と冗談をまきちらし、かわいた抒情とさわやかなスピード感を与え、読者を心理的な抑圧感から解放する。

というヘミングウェイの文章は、読みづらくとも惹きつけられる。それとヘミングウェイ自身の生活を写したと言われている「ロスト・ジェネレーション」世代の登場人物の生活がとてもいい。